環の被約化

可換環 A について、その冪零根基を  \operatorname{nil} A と書くと  A_{\operatorname{red}}=A/\operatorname{nil} A は被約な環となる。
つまり  \operatorname{nil} A_{\operatorname{red}}=(0) が成立する。
これを A の被約化という(と思う)。
スキームについても、それぞれの開集合に対応した環の被約化をとることにより得られる環の前層を層化することにより、被約化が得られる。
ここで、層化が必要なのかという疑問が出てくるが、例えば
 \operatorname{Spec} k[x]/(x^n)
 n=1,2,\ldots についての直和をとると(  k は体)、関数  (0,x,x,x,\ldots) (の像)は層化する前は0ではない。
一方で、このスキームの被約化は無限個の普通の点の直和になっているので、被約化の後ではこの関数は0になっている。
もう少し微妙な例があると面白いのだが、よくわからなかった。