ヒルベルトスキーム
(未完成記事)
TeXのコマンドで数式を表示できるというので、その練習。
とすればよい(...にTeXコマンドが入る)。
\mathbb や \operatorname も使える。
四角い括弧 [ と ] を使いたいときだけは、本来のTeXとは違うが \[ と \] を使う。
なおTeXのコマンドのところで改行はできない。
数式は長すぎると見切れる。
ヒルベルトスキームの構成はこんな感じらしいということについて。
アフィン平面 の2点のヒルベルトスキーム を考える。
2点を としよう。
そうするとこの2点の定義イデアルは
となる(座標と紛らわしいのでイデアルの記号は普通の括弧ではなくにした)。
このイデアルは(高々)次数2の多項式たちで生成されている。
従って、2点 を、次数が高々2の多項式のなす空間
の4次元部分空間に対応させることができる。
この対応により、ヒルベルトスキームはグラスマン多様体 の中に実現される。
具体的には、イデアルの高々2次の多項式のなす空間の基底として
をとることができる。
ここで、多項式は上の基底を使って横ベクトルで表している。
はプリュッカー座標(今の場合上の横ベクトルたちを並べた 行列の 部分行列たちの行列式)で に埋め込むことができるが、この座標においては対応する点は
という連比で与えられる(ただし符号は適当に変えた)。
のとき、この連比から が復元されることは見易い。
問題は のときであるが、このときは座標は全て になってしまうので の点を与えない。
つまり、上のベクトルたちの中で4番目のベクトルが零ベクトルになって、生成する空間は3次元空間になってしまう。
これは、対応する点が1点ではなく、 が にどのように近付くかによって対応する点が変わるということを意味する。
結論からいうと、このヒルベルトスキームは の2階の対称積を対角部分 に沿ってブローアップしたものになる。
それを見るために、 とする。
このときは、プリュッカー座標としては
を考えていることになる。
この座標が の原点でのブローアップの座標になっていることは見易い。
一般の場合は、
とおくと、適当な座標変換によって、対応する点は
となる。この表示から、のときはこの点はに1対1に対応していることがわかる。そしてはに対応している。つまり、上で述べていることが確認された。